ゴムは依然として波乱含みの相場

 東京ゴム先限は1月31日に366円70銭まで暴騰し、1月23日の282円30銭から84円40銭も水準を上げた。上海市場が1月27日から2月2日まで旧正月で休場となったものの、“独歩高”を演じた。

 もっとも、その後は急速に高値警戒感を強め、行き過ぎ感も手伝って今度は一転暴落し、3日には296円20銭と高値からあっという間に70円も値崩れするなど大波乱となった。

 1月末までの暴騰はタイ産地における大洪水、それによる天然ゴムの供給減が尾を引いたといえる。タイ産地から聞こえてくるのは、『原料不足』、『タイヤメーカーの手当が遅れている』などの一方で、消費地市場では、『余りに急激な上昇で安値で成約したものが、本当に予定通りに船積みしてくれるだろうか』というように強気の材料が目立った。

 ところが、相場が一転暴落すると市場とは勝手なもので、『タイ政府は10万トンの在庫を放出。これで、合計約20万トンのゴムを放出することになる』、『中国が備蓄ゴム在庫20万トンを2月下旬から3月中旬に売却するようだ』、『タイ政府在庫は合計で31万5,000トンあると聞いているが、それに中国政府が20万トンの在庫を放出すれば、タイの在庫と合わせて50万トンを上回る放出量になる』などから、今度は、『天然ゴムの需給は緩和ないし過剰になるのではないか』との見方に変化。これまでの暴騰劇に対して反省売りが先行、相場が暴落に転じたというわけだ。

 さて、問題は今後の相場をどう見るか。高値から70円も下落すると、高値因果玉が残され、新高値を取るためには、それらの因果玉を消化しなければならず、常識的には新高値を取るのは容易ではない。これで多少、修正高を演じても320~330円止まり、上値が重くなって290円を大きく割り込むような足取りになったら、『1月31日の366円70銭は天井』といった見方が市場に広がり、その売り圧力で下げに拍車をかける恐れもある。

 しかし、現段階では、『天井を打った』との判断は早く、しばらく様子を見る必要があるだろう。タイ産地で本当に原料が不足しているのであれば、下げ相場は限定的にとどまるし、タイヤメーカーの手当が遅れているならば、今回のような下げ場面で手当をする。となれば、やはり、下げ幅は限定的となるだろう。

 だが、相場が修正安している段階でタイの農民が先安不安から、手持ちの在庫を処分売りしたり、タイの輸出業者が東京マーケットで売りヘッジするようであれば、それは、原料が不足していたのではなく、農民が先高を見越して売り惜しんでいたことになる。

 もし、そのような状況になるのであれば、相場が暴落して下げ止まらなくる恐れがあるので、今後、どのような状況になるか見守りたいところ。

 結論は、旧正月明けの上海ゴムが急落したのは意外だが、今一度、東京、上海ともに切り返して、いわゆる二番天井を構成するかどうかである。
 
東京ゴム週間足20170127
 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事