ゴムは前例のない暴騰相場!?

 いやはや、驚きの大相場である。誰がこのような相場を想定しただろうか。東京ゴム先限(6月限)は先週23日の始値が285円、それが27日の高値が333円だから、短期間で実に48円もの暴騰だ。

 これほどの大相場になった最大の原因は中国の投機集団の買いに対して、ヘッジャーが売ったものの、投機集団の買いが強烈で、ヘッジャーが踏まされた。つまり、投機集団の買いにヘッジャーの買い戻しとが重なって暴騰したもので、投機集団が巨利を得て力をつける一方で、ヘッジャーはことごとく踏まされ、売り向かう力も無くなったということだろう。

 しかも、投機集団にツキが巡ったのはタイの大洪水で天然ゴムの原材料供給が薄くなり、ヘッジャーが現物の手当が難しくなり、売りヘッジ玉が踏まされたといえる。

 また、東京市場の相場を見ても判る通り、先週26日は前日比14円60銭高から19円50銭高、27日には同20円高とあっては、現物を手持ちしている向きは、『明日になったらまた急騰する』と思えば、誰も売らなくなる。

 これは、タイの農民、輸出業者にしても同じで、極端な売り惜しみになり、あるはずの現物が無くなってしまう、要するに“有りガスレ”の状態になり、“無い物高”で暴騰を演じているわけだ。

 一方、こうした状態でタイヤメーカーの手当はどうだろうか。恐らく、『こんな高騰相場での現物手当は出来ない』と様子を見ているうちに、『気がついたら50円も値上がりした』というのが実情だろう。

 従って、タイヤメーカーの手当は遅れているはずだし、タイの輸出業者もタイヤメーカーに現物を売るだけで精一杯、先物を売るなどの余裕はないのではなかろうか。

 また、このように暴騰するとタイヤメーカーは、『安くなったら買う』との気持ちがあっても、実際に相場が急反落すると、今度は、『まだ、相場は下げるだろう』との気持ちに変わり、なかなか現物手当が進まないのが本当のところだろう。

 今後の注目点は暴騰相場でタイとの間で安値成約した現物が積み遅れ、不積みとなるかどうかである。

 今回の暴騰で市場の人気はひと頃より強まってはいるが、依然として売り場を待っている投機筋も少なくない。『とても、こんな高値を買えるわけが無い』と市場が見ているうちは、恐らく、相場は天井を打たないのではなかろうか。

 筆者はゴム相場を半世紀ほど見ているが、このような相場は初めての経験である。従来のファンダメンタルズ、理屈だけで相場を見ていると、どうしても売りたくなるのは、過去の経験がそうさせているのだろう。

 相場は必ず天井を打つが、それが『今か』といえば、そうではあるまい。すでに東京ゴム先限は2013年2月6日の337円80銭に接近し、これを抜くと次は2012年2月27日の344円40銭が目標になるが、勢いに乗れば400円の声も出てくるだろう。2011年2月18日に535円70銭という高い山があるが、それを目指しているかどうかわからないが、大きなヤマ場はタイの季節減産期の3月から4月にかけて到来する可能性がある。

 東京ゴムの2月限、3月限は無い物高で大逆ザヤを形成、4月限も追随高となりそうだ。
 
みんこもチャートSゴム日足20170127
 

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