タイの在庫放出問題とウインタリング(落葉期)

 先週、タイ政府は保有している備蓄ゴムのうち9万8000トンを放出することを公表したが、そのことが切っ掛けとなり20日時点の内外ゴム相場は大きく下落した。しかし影響は一時的にとどまり、押し下げ要因で軟化したところが再び買われる情勢となっている。

 備蓄在庫が放出されたとしても、今年の年初にタイ南部を襲った30年ぶりの大洪水に伴う天然ゴム生産の影響は解消されないのではないかとの見方が誘われていることが相場の下値を固くさせている。今回、最も被害が大きかったタイ南部のナコンシタマラートやスラタニなどの地域は、天然ゴムのオークション市場が設置されているように、有数の天然ゴム産地である。

 これらの地域を含むソンクラ県を中心とした南部エリアは、例年、ちょうど今ぐらいの時期から天然ゴム樹の葉が黄ばみ初め、2月に入ると一部地域から少しずつ落葉が始まる。この時期のことを特に「ウインタリング(落葉期)」と呼び、一年に一度、天然ゴムの葉が生まれ変わる時期となる。この期間は仮にタッピング(切り付け作業)してもフィールド・ラテックスの分泌量が少なくなるため、通常は生産活動が休止されることが一般的。ウインタリングが始まる時期の目安はチャイニーズ・カレンダー(太陰暦)の旧正月にあたる。

 参考までに、旧正月は中国のみならず東南アジアや世界各地でも祝われる祝日で、香港、台湾はもちろん韓国、北朝鮮、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、モンゴルでも国定の休日となっている。今年の旧正月は1月28日から2月第1週末まで。
 
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