トランプ政権出現

 いよいよトランプ新大統領の登場であるが、同氏はツイッターは続けるつもりであるらしい。どこまでも一介の実業家気取りであるが、来週からはいよいよ時の大統領になる。ドイツや英国に対して気ままな言動を繰り返しており、G7やG20の指導者としての力量はあるのだろうか。単なる批判者、評論家では済まず、世界の指導者である。その器があるかどうかを世界中が注目している。

 彼は余りに物事を知らな過ぎ、古い固定観念で最近の経済や政治情勢を捉えたような気分になっている。マスコミは終始一貫敵対しており、中国でさえマスコミ対策は入念に行っているのに、まるでわがまま放題の無防備な状態のまま、実際の政権運営に臨むことになる。呆れて見とれるしかないが、これが現実であるので、世界がどのような影響を受けようが観ているしかないだろう。案外、歴史というのは、泰然と流れる意識の河であり、個々の駒の問題ではないのかもしれない。いずれにせよ見ものである。

 金価格はこうした不透明性、社会的不安に敏感に反応して新年から5%ほど上昇している。今後もトランプ氏次第であろう。同大統領の政策が期待通り成し遂げられれば、景気は高揚し、株価も上昇し、財政赤字やインフレ懸念で金利が上がれば金価格は下がるかもしれない。ただ年3回とはいえ、1月末の次回FOMCでの利上げはないだろう。一方トランプ氏の政策が絵に描いた餅であることが透けて見えるような事態ともなれば、世界の株価やドルは下落し、その分不安におののいた投資家は金への訴求を強めるだろう。昨年同様金価格の上昇が見込めるかもしれない。

 原油価格については、サウジアラビアは盛んに減産枠を守ると述べている。しかし、北海原油やアゼルバイジャンからインド、中国等アジアマーケットに食指が伸び、イランやイラクもサウジの減産通告を受けた顧客にすり寄っている。米国はアジア向けの原油輸出を強化しており、またリビアやナイジェリアは原油生産設備の稼働を開始し、OPEC全体で減産が守られるかどうかは微妙である。減産を述べていない米国のシェールオイル企業は50ドル以上なら新規油田開発も含めて投資を再開しており、年内から来年にかけて増産してくる模様である。一方中国は自動車減税の減税率が縮小し、どこかで駆け込み需要の反動が来るだろう。インドでも通貨廃貨の影響で経済成長が鈍っている。自動車販売がこうした国で引き続き伸びるかどうかが今後の鍵となろうが、こうした事情を見るにつけ、原油価格がすぐに急騰する気配は感じられない。
 

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