ゴム高騰の背景に供給過剰から不足への需給変化がある

 1月11日の東京ゴム市場の先限相場は、場中にいったん軟化する場面があったものの、取引終盤にかけて買い直されて一時292.0円まで上昇した。更に同日の夜間取引でも一段高となって一時295.4円に達した。この結果、先限は昨年12月16日の直近高値を上抜き2013年5月以来3年8カ月ぶり高値を示現。また上昇の起点となる昨年1月の安値144.5円からの上昇幅は147.5円に達し、安値からの上昇率は100%を超えるに至った。相場は押し目無き続伸となっており、相場の勢いとしては、2008年の金融危機後からの上昇パターンと類似してきている。

 足元のゴム相場が上昇に弾みをつけ一段高となっている原因は、生産国大手タイが天候不順となり季節外れの大雨に見舞われているためだ。それが天然ゴムの生産に支障を及ぼすのではないかとの見方につながっている。

 今年に入ってからタイの南部で大雨の被害が出ている模様である。タイ内務省災害防止軽減局の発表によると今年に入ってから南部地域の12県で110万人余りが被災し多数の死者が出ているという。豪雨はモンスーンの影響によるもので、ナコンシタマラート県の空港は洪水のため6日以降閉鎖されている。なおチャチャイ農業協同組合相は9県で天然ゴム農園や水稲などで98万ライ(1ライ=1600平方メートル、15.7万ヘクタール)以上の農地に被害が出たと述べている。

 更に地元メディアであるバンコクポストは10日付けで、タイ・ゴム協会が「南部の洪水の被害で天然ゴムの生産が約5%減少する見込み」であることを明らかにしたと伝え、チャイヨート協会長は「タイ南部の洪水被害で天然ゴムの生産に支障が出ているためゴムの国際価格は今後も上昇を続ける」との見解を示した。加えて、タイ生産大手のタイフア・ラバーのラクチャイ最高経営責任者は「今年のゴム価格が2ドルを下回ることはない」との強気な見方を示している。

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