口先介入が実行できないと露見した場面に今から備えよ

 このところの事象を一言で言い表すと、「口先介入」と映る。OPEC総会とそれに続くOPEC諸国と非OPEC諸国の原油減産会議は正にそれである。さかのぼってトランプ新大統領は、すべて口先の話である。減税にしろ、インフラ投資にしろ、バラ色に見える政策は単にそれを行いたいという希望的観測に過ぎない。にもかかわらず、株式市場や為替相場、債券市場までそうした口先介入に大きく反応して、あたかもバラ色の夢が実現したかのような騒ぎようである。来春1月20日以降、トランプ新大統領は選挙で言い切ったさまざまな公約を実行に移す場面に遭遇する。

 しかし、財源はどうするのか、財布の紐を握る共和党を説得できるのか、強気の外交で相手を説き伏せることができるのか、あれだけ言いたいことを言って、なおかつ友好を保つことができるのか、大統領を不信に思う者は出ないだろうか、いくら命令しても大統領に従う者は身内でさえも少なくなるのではないかなど、トランプ氏は今後さまざまな言動と現実のはざまに陥ることだろう。

 そうした言行不一致の不信感に取り巻かれれば、相当タフな人間でさえあつかましさを貫き通すことは困難だろう。おそらく市場は、現実問題に直面して右往左往する無知な世界最大の国の指導者に対して、大きく幻滅するのではなかろうか。口先ではどのようなことでも言えるが、それを実行するのは別問題である。無能な指導者の指導力はいずれ露見すると思う。その時の反動に今から備えておく必要がある。

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