ゴム相場の高値圏続く

 東京ゴム先限は先週8日に246円40銭と11月29日の245円60銭を上抜く新高値に達した。

 普通の相場であれば、11月2日の安値176円60銭から11月29日の高値245円60銭までの上げ幅が69円に達し、その後に急反落して12月1日に224円50銭と、高値から21円強も崩れれば天井を打ってもおかしくない。

 ところが、12月1日の224円50銭から再び反転して、12月8日には246円40銭まで切り返して新値抜きをやってのけている。

 翌9日には235円70銭まで売られながらも又も切り返しているあたり、この相場、『天井』と決めつけるわけにはいかない。

 というのも、人気のバロメーターである上海ゴムの取組高合計は11月28日の45万9,548枚をピークに減少しているが、12月に入っても38万枚弱から40万枚弱で推移しており、投機筋が積極的に逃げている形跡はない。

 それどころか、中心限月の2017年5月限の取組高は27万枚前後を維持して、売方と買方がガップリ組み合ったままであり、更に、その5月限が1万9,000元に近い価格にあって、依然として買方が相場をリードしていることを考えると、『相場の主導権は買方にあり』と見ることが出来る。

 また、今回の上げ相場は上海がリードしており、その上げ幅が東京よりも大きい。具体的には上海の上げ幅は11月3日の1万3,650元から11月28日の1万9,615元まで5,965元に達している。

 これを1元=16円50銭で計算すると日本円でトン当たり9万8,422円、キロ換算98円42銭。

 それに対して、東京ゴム先限の上げ幅は11月2日の176円60銭から12月8日の246円40銭まで約70円にとどまった。つまり、上海ゴムの上げ幅が東京のそれを30円弱上回ったわけで、その結果、タイやインドネシアから中国向けに天然ゴムが活発に輸出されたと伝えられる一方で、上海に比べて安い東京市場には産地から現物を呼び込みにくい』(事情通)としている。11月末現在の東商取(東京商品取引所)生ゴム指定倉庫在庫3,166トン(そのうち、RSS3号は2,985トンで597枚)は、来年1月に向けて更に減少する可能性もある。

 これでは、東京ゴムの期近は在庫ひっ迫で下げにくく、そうなると、先限も大きく下げることなく、いわゆる、『下値は限定的』とならざるを得まい。

 最近は中国の投機集団も、『上海を売って東京を買っている』(同)というので、東京市場では引き続き売方のガマン、苦戦が続くと思われる。

 ところで、タイ産地では天然ゴム産地の南部11県で洪水と報告され、ゴム樹からの採液作業や港までの流通ルートに支障を来しているという。

 一方で天然ゴムの価格高騰で、『タイ政府が保有する30万トンの在庫を輸出業者に売却する用意がある』との噂も現地で流れている。

 ただ、その売却値がキロ当たり65バーツと高く、輸出業者は、『30バーツならば買っても良い』などのやり取りがあったというが、内容はよく判らない。

 いずれにしても、前述のように天然ゴム産地から上海、青島などへ、より多くの現物が輸出されたとすれば、その在庫圧迫で上海ゴムの上値が次第に重くなって、下落することが予想される。

 しかし、それが『今か』といわれれば確信を持てず、年明けまで高値波乱が続く恐れもあるとしかいえない。
 
シンガポールゴム週間足20161202
 

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