トランプ・リスクで急落した東京に動じない上海ゴム市場

 注目された米大統領選は大方の予想を覆し共和党のドナルド・トランプ氏が当確となった。9日の金融市場は大荒れの一日となり、日経平均は瞬間的に1000円以上も値下がりし、円相場も急騰して一時1ドル=101円台まで円高が進んだ。今年6月23日には英国で欧州連合からの脱退を問う国民投票が行われ、結果、離脱が残留を上回ったが、それによる世界同時株安、円相場の急騰を彷彿とさせる状況が再燃したのである。

 円高を中心とした一連のトランプ・リスクの流れを受け、同日の東京商品取引所では金が上げ幅を急速に縮小し、プラチナは下げ幅を拡大させた。また原油と石油製品も下げ幅を広げて前日比マイナス1000円を超える限月が続出した。

 最も劇的に相場が変動したのはゴムだった。前日までの大幅続伸の流れを引き継ぎ、午前中までの取引では全限が一代の高値を更新するとともに、期中1月限以降の期先4本が190円台に乗せた。複数の限月がサーキットブレーカーを発動させる中、先限は一時197.3円まで上値を追って200円の心理的な節目に接近した。ところが、午後になってトランプ氏優勢のニュースで為替が円高に振れるとゴム市況は一変し、全限がマイナス圏まで暗転した。先限は一時185.0円まで後退したため、最大下げ幅は12.3円を記録した。

 ここまでは9日の日中取引までの商状だが、夜間取引に入ると再び買いが先行して堅調地合いとなり、期中から期先にかけた限月は4円を超える上昇となっている。

 この背景には、東京マーケットの暴落にもかかわらず、中国・上海市場が連動安とならず上昇相場を維持したことがある。結局、9日の上海は、中心限月1月限が前日比520元高の1万5325元と大幅続伸した。しかも1月限は一時1万5700元まで値上がりし、年初来高値を更新しただけでなく、昨年の高値も上回って2014年1月以来の高値をつけた。つまり9日の東京の急反落に動じることなく上昇トレンドを維持した上海に、夜間取引に入った東京は連れたということだ。このあたりの動きにも、最近の国際天然ゴム市況が上海主導であることがうかがえる。
 
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