頼りない上海まかせのゴム相場

 東京ゴム先限は10月28日の184円30銭から反落し、11月2日に176円60銭まで下げた。しかし、先週末の4日には180円を回復するなど、やや上下波乱の動きに転じた。

 このように、東京市場の動きが不安定なのは上海市場で大型ファンドが参入、これが売方と買方に分かれて戦っているためという。

 強気は10月28日の1万4,425元はもとより、10月17日の1万4,435元突破を狙う一方で、弱気は10月21日の安値1万3,450元割れを狙っているようだが、目下のところは強弱の綱引きで“接戦中”ということのようだ。

 もっとも、世界の天然ゴム需給は来年1月の生産最盛期を前に供給過剰状態にあると見られる。具体的には国際ゴム研究会資料によると、2015年の世界天然ゴム生産量は10月114万8,000トン、11月117万9,000トン、12月111万4,000トンで3ヵ月合計で344万1,000トン。これに対して消費量は10月102万3,000トン、11月100万6,000トン、12月97万トンで同299万9,000トンとなっており、差し引き44万2,000トンの供給過剰となっている。

 しかも、2016年1月の生産量は108万9,000トンに対して消費量は101万6,000トン、差し引き7万3,000トンの過剰という統計になっている。

 今年も同様な需給規模とすれば、供給過剰にあることは確かで、しかも、今年はプミポン国王の死去によって、『タイは天然ゴム価格が下がっても市況対策どころではない』(市場関係者)であり、インドネシア、マレーシアを含めた3ヵ国の市況対策を期待するのは無理な環境にあるといえる。

 とすると、上海ゴム市場で仕手戦が繰り広げられても、最終的に軍配があがるのは弱気筋と見ることが出来まいか。

 当面は上海ゴムの中心限月が10月28日の1万4,425元、10月17日の1万4,535元を上抜けるかどうかがポイントであり、強気筋がその奪回に手間取ると弱気筋が勢いづき、10月21日の1万3,450元割れに自信を持たせることになりかねない。

 一方、東京市場も上海市場にリードされる格好で、下げ渋って底固さを感じさせる動きになっている。

 しかし、10月28日の184円30銭と10月17日の184円60銭のWトップを抜くには相当なエネルギーが必要だし、背景となる材料も必要になるが、目下のところ、新高値まで買い上げる材料は見当たらない。上海高の他人任せに頼るしかないのが実情である。

 今週は8日が米大統領選であり、“摩坂”のトランプ氏が勝利すれば、政治、経済、金融に動揺が走り、株価下落に伴ってゴムも経済不安を背景に売られる恐れもある。

 トランプ氏勝利ならドル安・円高、クリントン氏勝利ならドル高・円安といった見方が多いだけに、魔坂が現実になれば、ゴムもその不安と円高による輸入コスト低下で崩れる可能性もある。

 いずれにしても、仮に東京ゴム先限がテクニカルで買われ、10月28日と10月17日の高値を抜いて、市場人気が強まるような場面が到来すれば売りチャンスと見たい。

 逆に、10月21日の173円50銭を下回ると、9月30日の162円40銭が視野に入ってくる。
 
みんこもチャート
 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事