OPEC減産合意不履行懸念で原油相場は一段安へ

 10月28日のOPEC高官による会合、29日のOPECと非OPEC加盟6カ国との会合で、いずれも9月下旬にOPECが示した減産合意の枠組を示すことはできなかった。イラクとイランの増産スタンスとサウジなどの湾岸4カ国の減産との溝が埋まらず、協調減産の期待が大きく後退し、その後のWTI原油・北海ブレントとも大幅安を演じている。

 9月下旬の減産合意の時点で、イラン、リビア、ナイジェリアの増産は容認し、その他産油国の協調減産が市場のコンセンサスだった。ただし、9月下旬にイラクが2017年の増産体制を示したことで、すでに減産合意に向けた調整は極めて困難な状況だったといえる。しかし、とりわけ金融市場での減産合意に対する過剰期待もあり、増産意向を無視して強引に買い進まれた反動安を余儀なくされているとみられる。

 10月中にはロシアが現在の高水準の生産を2017年も継続することをサウジに伝えており、つまり増産凍結には同意するとしている。また、米国の原油生産も3週連続で増加しており、ようやく掘削リグの増加が反映する時期に入ったことを示す内容で、今後のさらなる増産も期待されている。

 ロイター通信が10月末に発表したOPECの10月の産油量は日量3382万バレルで、前月の3369万バレルからさらに増加し、過去最高をさらに更新している。サウジは若干の減少ながら、増産を主張するイラク、イラン、リビア、ナイジェリアは軒並み増加している。その他の産油国の増加も目立っており、11月末のOPEC総会を意識した駆け込み増産とも考えられる。
 
wti200
 

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