上下波乱が続く上海ゴム市場

 東京ゴム先限は10月17日にキロ当たり184円60銭まで上昇したあと急落、21日に173円50銭と高値から11円ほど下落した。これは、9月30日の安値162円40銭から10月17日の184円60銭までの上げ幅22円20銭に対し半値押しを演じたことになる。

 ところが、その後は上海ゴムの急騰で再び東京市場も買い上げられ、先週末28日12時15分現在では先限が184円30銭まで切り返す強さを示した。

 一時はそれまでの下落で弱気有利に見えたが、先週の切り返しで強弱五分五分の力関係まで戻したといえそうだ。従って、当面は波乱が続くと思われる。

 ただ、最近の相場はタイやシンガポール市場の、いわゆる、産地市場の動きを映したものではなく、上海市場主導で動いているのが実情だ。

 その上海市場は多くのファンドが売買に参加しているといわれ、特に、石炭や鉄鉱石などの商品市況が急騰、そこで儲かった向きが、ゴムを買い上げているフシもある。

 また、株式市場からの資金流入も活発化しており、それらの資金がゴム相場を押し上げていることは間違いない。

 もう一つ、材料になっているのは、上海ゴム11月限は11月15日(火)が納会となる。納会後は、2015年産ゴムの供用は打ち切りとなり、35万トンからある在庫も供用品となると半分は減ってしまう。

 つまり、1月限以降はそれを反映して高値を取りに行くとの見方もある。

 しかし、『上海市場の供用品在庫が半分になっても過剰在庫であることに間違いない。しかも、供用から除外されても現物市場でそれらが安値で売られたりすれば、相場の足を引っ張る恐れがある』(市場関係者)との見方もあり、供用品在庫が半分になったからといって、手放しで楽観出来まい。

 その上海ゴムの中心限月(2017年1月限)の動きを見ると、10月17日にトン当たり1万4,535元まで上昇しああと反落したが、25日に1万4,310元まで切り返した。そして、翌26日には1万3,580元まで下げたあと、先週末の28日に1万4,425元に急伸するなど、上下波乱の展開になっていることが判る。

 これで、10月17日の1万4,535元を抜けば、次のフシ目は1万5,000元となる。

 それが有るか無いかといえば、『腕力で買い上げられているだけに1万5,000元が無いとはいえない』との答えになるが、世界の天然ゴム需給(来年1月に向けて天然ゴムの生産量が急増する時期)を全く無視して、腕力で買い上げてもそれが長く続くとは思えない。

 『彼らはゴムの現物が欲しくて買っているのではなく、カネが欲しいだけ』(市場関係者)となると、『買い玉の回転が効いているうちは良いが、相場が下落に転じると、売りの一方通行となって暴落することがあり注意が必要』(事情通)を頭に入れておく必要がありそうだ。

 結論は高値追いは避けて、売り場を待つスタンスで対処したいところ。
 
Sゴム月足20161028
 

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