週刊石油展望

 先週末のWTI原油は前週比0.22ドル安の50.54ドル、ブレント原油は同0.82ドル安の51.32ドルとなった。
 
 前週末14日の海外原油相場は軟調な動きだった。最近の原油高や米経済指標の好調さを受けた米12月利上げ観測によるドル高が主な要因。産油国の減産合意に対する懐疑的な見方も上値を重くしたようだった。

 先週は米原油在庫減少で一時大きく上昇する場面はあったものの、WTIの投機筋の買い越し玉が2年3ヶ月ぶりの水準まで増加しポジション調整が意識される中高値圏での利食いやドル高に押され、結局先週比マイナスで週末を迎えた。週明け17~18日にかけては、米リグ稼働数増加やナイジェリアとイランの増産計画、米EIA統計での原油在庫増加予想が下押し材料となり小幅に下落。ただ産油国の協調減産への期待は根強く下値は限定的であった。週半ば19日は大幅反発。米API、EIA統計で原油在庫が予想外の大幅減少となったことが要因で、WTIが一時年初来最高値(51.93ドル)をつけた。

 しかし、週末にかけては前述のように高値圏での利食いや、ECB理事会で政策変更はなかったものの市場でわずかながら浮上していたQE縮小観測がドラギ総裁の会見で否定されたことによるユーロ売りドル買いに押され、在庫統計による上昇を全て打ち消す下落となった。

 今週の原油相場はWTIで50~52ドル程度、ブレントで51~53ドル程度のレンジ相場を想定する。産油国の協調減産への期待は下値を支え続けるだろう。しかし、以下の4つの理由から上値は重い。1つはその協調減産についてはこれから各国に減産量を割り振る必要があるが、これまで各国の利害が一致せず何度も物別れとなった協調生産調整が合意に至れるかは不透明との見方が根強いこと。2つ目にロシアやアメリカといった大産油国は現状の合意に参加しておらず、仮にその他の国が減産合意にこぎつけたとしても、これらの参加していない国が増産に動くだけとの観測がある。3つ目に最近はリグ稼働数が増加傾向で、原油高による生産増が見受けられる。4つ目に原油高は資源株上昇、物価指数上昇⇒12月利上げ観測高まり⇒ドル高⇒商品安という流れを生んでいる。以上の理由から、週末28~29日にOPEC加盟国、非加盟国で会合を行い合意に向けた行程表を話し合う予定であるが、それまでは押し目買い戻り売りのスタンスで臨みたい。
 
NY原油チャート
 

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