実勢悪から白金の下落は長期化必至!?

 NY白金は1000ドルの大台割れ後も下げを継続し、底割れの商状をみせている。長期トレンドの重要な指標である200日移動平均線を下回っており、先安懸念が一層拡大している。

 急落のキッカケは欧州での信用不安であり、ドイツ銀行の経営危機が発端だったといえる。ドイツ銀行は住宅ローン証券(MBS)を不正販売したとして、米司法省から制裁金として140億ドルを請求されている。その後、53億ドルに減額されたとの情報もあるが、まだ不確定な情報である。ドイツの優良な企業がドイツ銀行救済に名乗りを挙げるなど、ドイツ銀行に対する信用不安は確かに後退しているものの、払しょくされたとはいい難い。ドイツ銀行支援に投資家の資金が向かうことになれば、その他の銀行が予定していた資本増強などの目的が果たせなくなるなど、欧州市場全体に信用不安が拡大しているのが現状である。

 さらに、英国のEU離脱のロードマップが示されたことで、改めて先行き不透明さが台頭。メイ英首相は移民政策を優先するとされ、単一市場の維持は困難になると考えられているだけに、欧州全体への悪影響も懸念されている。このため、ポンドが連日の急落をみせている。ユーロも欧州経済の先行き不透明もあり、対ドルで急落している。

 こうした状況の下、白金の工業用需要の大きなウエイトを占める欧州の白金需要後退がまた再燃している。昨年10月、独ホルクスワーゲンの排気ガス不正問題が発覚し、ディーゼル自動車販売の不振を警戒してNY白金は急落を演じた。年末年始には800ドルに迫るほどの急落をみせたが、その当時よりも現在の白金の需給バランスは良くない。不正問題の影響で、ホルクスワーゲンは将来的にディーゼル車の生産から撤退する意向を表明している。また、欧州の主要な自動車メーカーもディーゼル車からプラグインハイブリッドに開発をシフトしており、ディーゼル車の触媒需要として用いられている白金の需要後退は否めない。
 
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