韓国海運大手「韓進海運」の経営破綻の影響について

 韓国の海運最大手、韓進海運がソウル中央地方裁判所に、日本の会社更生法適用に相当する「法廷管理」を申請した。経営破綻後に世界各地で韓進の船舶が入港を拒否され、国際的に物流が混乱する事態となっている。港に入れないまま漂流しているコンテナ船は先週末現在で77隻、積み荷の総額は最大で140億ドル(約1兆4000億円)規模と見積もられている。

 この韓進海運が経営破綻したあおりで、世界各地で家具や衣料品、生果物、冷凍肉など幅広い商品で輸入コストが上昇する見通しとなっている。米国のケースでは、小売業者はクリスマス商戦を控えて用船の確保に奔走し、運送業者はコンテナ貨物の運賃を来月初めに50%程度引き上げると発表している。

 更に米農務省(USDA)は、韓進海運の破綻で港湾運営や船舶貨物などの業界は向こう2~3カ月にわたって混乱し、物流に影響が及ぶ可能性があると指摘。米西海岸からアジアへのコンテナ貨物の平均運賃は今年5月以降、2倍強に上昇しており、さらに上がる可能性があるともみられている。

 世界の海運価格の指針となるバルチック海運指数(BDIYインデックス)は先週末9日時点で804まで上昇し、昨年10月9日以来ほぼ11カ月ぶりの高値圏に達するとともに、今年2月の安値290からは2.8倍もの大幅な値上がりとなっている。最近1カ月間だけでも27%の大幅上昇に及んでおり、確実に韓進海運の破綻の影響が表面化している。

 なお韓進海運は大韓航空などを傘下に収める韓国財閥、韓進グループの中核企業で世界7位の海運会社。長引く海運不況で経営難に陥っていた。

バルチック海運指数チャート(BLOOMBERG)

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