上海ゴムの1月限が上げをリード

 東京ゴムは非常に値動きが乏しくなり、出来高も急激に減少している。上海ゴムの取組高も7月1日の50万枚弱から9月8日現在では37万2,000枚へと、約13万枚も減少するなど、投機資金が流出している。

 東京ゴムを例にとると、5月下旬以降、3ヵ月間にわたって揉合相場が続き、しかも、この2ヵ月弱の動きは150円から160円弱と10円少々にとどまっており、これが出来高減少、投機資金流出につながっているものと思われる。

 ただ、市場を見回すと材料が無いわけではない。例えば、タイ産地では、①大雨によって洪水が発生し、農民の天然ゴムの採液作業に支障が出ている、②農民がラテックスの売却に力を入れているため、RSSを作る原料が不足している、③タイ北東部で製造されている天然ゴムの品質が悪く、タイヤメーカーからクレームが伝えられている…などからか、日本の大手タイヤメーカーは10月中旬以降の原料手当が出来ていないともいわれている。

 更には、韓国の海運大手である韓進海運(コンテナの取扱量世界第8位)が破綻したため、同海運の輸送船が世界の港に入港出来ず、物流に混乱を来していると伝えられているが、『天然ゴムを積んだ船が青島で陸揚げされない』などとも伝えられており、これに対して、上海ゴムの中心限月である2017年1月限がどのような動きをするか注目する必要がありそうだ。

 また、中国の8月の乗用車販売台数が6ヵ月連続で前年同月を上回っている。これは減税期間が終了する12月末を前にした駆け込み需要、一部メーカーの販売強化が背景にあるようだ。

 全国乗用車市場情報連合会の8日(木)発表によると、スポーツ多目的車を含めた乗用車販売台数は8月が180万台で前年同月比24.5%増、1~8月累計は1,420万台に達し、前年同期比13%増と好調だったことを付け加えておきたい。

 さて、上海ゴムの中心限月は8月17日のトン当たり1万3,270元から8月31日の1万2,010元まで1,260元下げたが、これを安値に反発して、先週末の9日には1万2,860元まで切り返している。

 前述の1,260元下げに対する半値戻しは630元高の1万2,640元、3分の2戻しは840元高の1万2,850元であり、9日の高値1万2,860元は早くも下げ幅の3分の2戻しを達成した計算であり、こうなると苦しいのは安値で売り込んでしまった弱気筋だ。

 これで、1万3,000元台を奪回すると8月17日の1万3,270元はもとより、4月21日の1万3,670元が視野に入ってくるはずで、揉合を余儀なくされていた東京ゴムも期先から買われて、『揉合から上放れた』といった強気の市場を取り戻す可能性大と見たい。

 最初に述べたタイ産地の強材料(①、②、③)があとになって相場を押し上げることになるかも知れない。
 
上海ゴム週間足20160902
 

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