供給過剰が鮮明なトウモロコシ

 米農務省は5月の需給報告から2012年度のバランスシートを公表している。実地調査を映した生産高予想は8月以降となるため、今回算出された生産高はあくまでも机上の数字となるが、それでも147億9000万ブッシェルの過去最高の生産高は2012年度の供給過多を印象付けるには十分な数字と評価できる。
 2月の米農業フォーラムで示された生産高は142億7000万ブッシェルで、それよりもかなり急増している。順調な作付を背景にしてトレンドイールドの164.0ブッシェルを上回る166.0ブッシェルが適用されたことも、予想以上の生産高を導き出したといえる。順調な作付によって3月末に示された作付意向面積よりも実際の作付面積は多くなると推測されるため、生産高は150億ブッシェルに限りなく近づくことも考えられる。
 この供給増を受けて、2012年度の米国の期末在庫は18億8100万ブッシェル(在庫率13.7%)となり、前年度の8億5100万ブッシェル(同6.7%)から倍増以上の伸びをみせると予想している。飼料用需要が前年度比9億ブッシェル、輸出需要が同2億ブッシェルも急増するとしているが、それでも10億ブッシェル以上の期末在庫の積み増しとなっている。輸出に関しては中国の輸入拡大も考えられるが、競合する黒海周辺国の輸出が伸びるとみられるため、期待された伸びにはつながらないと考えられる。飼料用需要もこれだけ爆発的に拡大する状況になり、帳尻あわせの感も否めず、期末在庫の20億ブッシェルの可能性は高いとみている。従って、今回発表された需給報告よりも今後さらに弱気な内容が示されることも留意しておきたいところである。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事