ゴムは逆ザヤがピークに達したか

 東京ゴムは当限と先限の逆ザヤが拡大し、先週29日の夜間取引では8月限189円70銭、9月限188円20銭、10月限176円80銭、11月限163円30銭、12月限159円、1月限159円30銭まで買われ、8月限と1月限の逆ザヤ幅は実に30円に達した。

 東京市場で仕手戦が展開され、強気大手筋が現物を買い占めたというならば、この逆ザヤも判らないではないが、そうした背景の無いなかで、これほどの大幅な逆ザヤは珍しい。

 大逆ザヤの原因は、①タイ産地で降雨が続き、農民がタッピング作業が出来ず、供給が減少した、②農民はゴム樹から採液するとすぐ、ラテックスのまま売却したため、RSSが原料不足となった、③タイ産地の相場上昇に味をしめた農民が売り腰を強めた…などもさることながら、東京市場では期近高、期先安の大幅な逆ザヤを狙って、投機筋が期近売り期先買いのポジションにする一方、期近にはタイの輸出業者や実需筋の手当買いが入っていた。

 普通であれば、前者の投機筋の期近売りの期先買いは、いずれ、割高の期近が下げて割安の期先が買われるであろう相場の流れを予想すれば誠に正しいポジション取りだったかも知れないが、しかし、現物の手持ちのない期近のカラ売りはリスクが大きく、特に商いの少ない期近の買い戻しが難しいなかで、理論的に正しいポジションでも上手くいかない場合もある。その結果が踏みとなって、期近の相場を押し上げて逆ザヤ幅を拡大したということだろう。

 東京ゴムの期近4本の取組高を見ると、(単位:枚)

     8月限  9月限  10月限  11月限
7月25日  365  1,155  3,273  5,275
  26日  334  1,141  3,011  4,962
  27日  318   629  3,002  4,562
  28日  297   602  2,642  4,491
25日比較  -68  -553  -631  -784

 このように、先週の東京ゴムの取組高は8月限から11月限まで合わせて2,036枚も減少している。

 このことは、ある程度、売方が踏んだことの証拠であり、今後の逆ザヤ拡大にブレーキがかかるものと予想される。

 つまり、期近を中心に上昇してきた相場も、その期近が踏み一巡で牽引力が無くなった場合、果たして、期先限月が大きく上昇出来るかどうかの疑問も出てくる。

 タイ産地の供給薄がすぐに解決する気配が無いだけに、東京市場もすぐに期近が下げて逆ザヤ幅が縮小し、同ザヤから順ザヤへと変化するのは難しそうだが、どうも、期先で170円をつけるのは難しくなっているように思える。8月に入って165円を抜く場面も無いとはいえないが、そうした高値があれば、ボツボツ新規売りする準備をしたいところだ。

 結論は、このような相場はタイもシンガポールも東京も期近が崩れ始めたら、一気に現物が出てくる恐れもあるので注意が必要だ。

 要するに、先高期待で売り惜しんでいた農民が一転相場が急落すると、今度は先安不安から現物を早く売りたくなるもので、そうした局面が早けれ8月前半、あるいは8月中にもやってくるかも知れない。
 
上海ゴム週間足
 

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