実勢悪から売られる石油市場

 期待通りにWTI原油・北海ブレントとも下落している。弱気なファンダメンタルズを踏まえると、下落して当然だったが、一段と需給バランスを悪化させ、WTI原油の取引中心限月である期近9月限は40ドル示現も時間の問題といえる。

 米EIAが発表した週間石油在庫統計で、原油在庫は10週振りに増加に転じている。それまで減少を続けてきたが、過去5年平均と比較すると、ほぼ30%も上回る高い在庫水準だっただけに、7月後半から在庫の減少は支援材料にならなくなっていた。今回は予想に反して増加したことで、一段安に弾みをつけたといえる。

 米国の原油生産は3週連続で増加し、米ベーカー・ヒューズの掘削リグは4週連続で増加している。原油在庫が極めて高い水準を維持する中での増産傾向は、米国国内の原油の需給バランスを一層悪化させることになるため、原油輸出の拡大につながると連想される。ちなみに、5月の米国の原油輸出は過去最高だったが、今後とも過去最高を更新することが予想される。

 また、その他の産油国も増産傾向にある。サウジ・イランに加えて、リビア、ナイジェリア、そして6月に減産していたイラクも7月は増産の動きをみせている。この増産傾向をカバーするだけの需要増は期待薄で、原油・石油製品の供給過剰は深刻化している。

 日米のガソリン需要の長期低迷に加えて、中国・インドでもガソリン需要が低迷しており、中国はここにきて輸出を拡大しているとみられる。自動車の燃費向上に加えて、中国とインドは異常気象も影響していると考えられる。
 
wti
 

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