ゴムの逆ザヤは期近の品薄映す

 東京ゴムは先週末も期近が上昇して先限との逆ザヤ幅を広げ、その逆ザヤ幅はキロ当たり27円に達した。これに対して21日のシンガポールRSS3号相場の高値は8月限がキロ当たり199セント、9月限175セント、10月限155セントで8月限と10月限の逆ザヤ幅は44セントに拡大、これを国内換算すると46円ほどになり、東京ゴムの逆ザヤ幅を大きく上回っている。

 これに対して22日の上海市場の高値は8月限がトン当たり1万1,550元、9月限は1万1,695元で、次の中心限月となる2017年1月限は1万3,375元と順ザヤになっている。

 上海市場が順ザヤになっているのは、7月15日現在の在庫が34万1,488トンと、前年同週の16万7,215トンの倍以上も積み上がっているのに対して、中国の場合、国内の天然ゴム生産が11月で終了し、12月から翌年2月は端境期となって、供給が減少するため、2017年1月限が高い水準にあるといえる。

 つまり、期近は在庫圧迫で安く、期先は国内の生産がストップして供給減となるため高く、これが順ザヤの原因になっているわけだ。

 東京、シンガポールともに大きな逆ザヤになっているのは、市場が、『増産期になればタイから現物が活発に出てくるだろう』と思っていたものの、7月になっても需給が緩む気配はなく、それどころか農民の売り渋り、売り腰が強く、実需筋も安値で手当しにくいことが、期近高の一因になっているようだ。もちろん、これによって踏み上げを誘っていることも、期近を押し上げている。

 とにかく、タイRSS3号の日本向けオファーも急騰し、先週21日には200セント弱、輸入採算も220円がらみまで上昇している。東京市場の価格がこの輸入採算に接近すれば、タイから荷を呼び込んで期近が値崩れしようが、依然そうした気配も感じられず、8月に入っても逆ザヤ状態は解消しそうにない。

 となると、引き続き、期近主導の上げ相場が続くと見なければならない。本来であれば、東京の取引限月で一番高い7月限、続いて8月限、更には9月限が10月限以降の限月に比べて高いのに、荷が集まりにくいから、大きな逆ザヤを強いられているわけで、この逆ザヤが修正されない限りは、うかつに先限を新規売り出来ない。

 昔から相場の世界では、『値が品を呼ぶ』、つまり、高値を出せば、その限月に荷が集まるものだが、そうならないのは、『タイの農民、輸出業者ともに東京ゴムの価格に不満がある』ということで、まだ、先物価格が期近にサヤ寄せする展開が続くと見ざるを得ない。

 ただ、21日のシンガポール3号8月限の清算値が198.80セントに対して、TSR20の8月限は同134.10セントで、双方のサヤは実に65セント弱もある。

 今年1月4日のRSS3号2月限の清算値が115.50セント、TSR20で110.80セントと、双方のサヤが4.70セント、4月14日にはRSS3号5月限の清算値が171.50セント、TSR20が150.50セントで双方のサヤは21セントだった。

 そう見ると、現在の65セント弱のサヤはRSS3号が買われ過ぎているといえるわけで、どこかの時点でこの反動が表面化しょうが、それが今かといわれると、『そうではない』の答えになる。
 
zu1
 

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