世界の天候と穀物価格

 米国中西部の天候は作物の生育に全く申し分のないものとなったため、ラニーニャで高温乾燥気候を予想していたファンド筋に肩透かしを食わせて、高騰していた大豆価格は11セントを割り込んで急落している。

 フランスとドイツでは大雨と穀物の病気により8日EUは今年の小麦生産見通しを昨年の1億4,510万トンから1億4,460万トンに下方修正した。

 一方、先週金曜日、中国南部で大洪水が発生し、多くの家畜が溺れ死んだため、豚肉価格の高騰が危惧されている。豚肉価格はすでに過去最高に近く値上がっているが、今後一層値上がる可能性がある。7月初め中国南部と中部地方で、500ミリを超える雨量があり、190万ヘクタール(約470万エーカー)の穀物が被害を受け、直接被害だけで380億元(約6000億円)に上るという。安徽省や湖北省など11省で128人が死亡、42人が行方不明となっている。また養豚場の豚が数千頭死亡したと言われている。生豚価格はキロ当たり18元から22元に3割以上高騰し、今年の最高値21元をすでに上回っている。

 豚肉価格が上昇すれば、養豚業者の収益が向上し、大豆を飼料として使う比率が増えるだろう。このところ中国の主要大豆生産地の東北地方で、乾燥した天候となっている。大豆生産に支障が出れば、トウモロコシから大豆に植え替えさせ、大豆の大増産計画を立てて輸入大豆量を減らそうとしていた中国政府の目論見がはずれ、米国からの大豆輸入量が増加するかもしれない。

 米国で生育が順調でも、穀物価格はこの夏の世界の天候が関与してくる。
 
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