上昇トレンド継続も、短期調整には要注意(NY金)

 NY金(8月限)は、5月末に1200ドルの下値支持を確認後、5月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を下回ったことを受けたドル急落から投機買いが買い戻しを誘って急伸した。日銀金融政策決定会合で追加緩和が見送られたことによる失望感からドル円が105円割れで下げ加速した事で、1300ドル台を突破した。金の持つ「通貨の顔」が評価された格好だ。これが6月の上昇の第一弾。その後、英国の国民投票でEU離脱が決定して、ポンドドルが1985年以来約30年ぶりとなる1.32ドル台まで急落。ドル円も13年11月以来約2年半ぶりとなる99円台まで大幅反落。株式市場では日経平均株価が、年初来安値を更新するなど金融市場が大荒れとなる中、金は「安全資産の顔」も輝き、1350ドル台を突破した。これが第二弾の上昇だ。

 英EU離脱問題は、来年に独・仏・オランダなどの選挙を控え、長い問題として火種が残るが、短期的なマーケット要因としては織り込み済みで、市場の関心は、週末の米雇用統計や、米大統領選挙に向いている。

 今回の「ブレグジット・ショック」は、「リーマン・ショック」と異なり、離脱に伴う流動性リスクを想定して、中央銀行間で緊急資金供給の体制ができていた事や、金融システムに対する懸念が高まらなかったことで、金融市場の混乱も一時的で、リーマン・ショック時に見られた流動性枯渇からの損失補填的な金の売りも多くは出ていない。
 
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