ゴム安は需給のほかに原油安やタイヤ株の下落も影響

 東京ゴム先限は6月15日時点で一時146.7円まで下落した。年初来最安値であるとともに下値抵抗である144.5円近くまで下げている。

 相場が底入れして本格的な上昇期に入ったとの楽観的な見方はほぼ完全に掻き消され、むしろこの安値圏から更に下落するのではないか、先の年初来安値144.5円を割り込み相場がドロ沼化するのではないかとの悲観的な見方がマーケットを席巻する状況である。

 市況が悪化している原因は、なにか一つに絞られるわけではなく、多角的でありまた複合的であるが、特に相場形成の基本となる需給バランスの崩れが挙げられる。逆説的に、相場がいったんは200円を超える値位置まで上昇したにもかかわらず反落して上げ幅のほぼ全てを帳消しにしているのは、需給の緩和を示している。どれだけ一時的な原因があったとしても相場は需給が最優先される。

 最近のこととして、6月11日付けのマレーシア現地新聞『NEW STRAITS TIMES』が報道するところによると、マレーシア政府は天然ゴムのスモールホルダー(小規模農民)に対し、9450万マレーシアドル(約2270米ドル)の農民支援の補助金を拠出することを決議した。これは、収益が落ち込んでいるマレーシア国内の農民にとっては良いことだが、補助金が出ることで減産の動きに歯止めがかかる副作用がある。総括的な天然ゴム需給にとってはマイナスの要因になると受け止められる。

 需給要因のほかには、最近の原油価格の上昇力鈍化も警戒要因である。WTIは50ドルを突破したあたりからやや下向きに流れ始めている。原油と連動性の高いゴム相場は、原油相場が下げに転じた場合、その動きに先導されて少なくとも上げにくい市況情勢を強いられる公算が強い。
 
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