潮目が変わった金融市場、金は調整安、白金・金の逆ザヤは縮小へ

 5月18日に4月26、27日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表され、米国の利上げ見通しについての“潮目”が変わったようだ。議事要旨には、多くのメンバーが経済状況が保証されれば6月の利上げは適切とし、6月の利上げ実施には扉を開けておくとあった。3月のFOMC議事録とその後のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言から、市場は米国の利上げは今年後半との見方を強めていた。5月3日に105円台まで円高・ドル安が進んだのもこうした背景があったからと思われる。その後、FRB高官から利上げについて前向きな発言が出たのも、筆者は市場がドル相場に対して過度に弱気になるのを牽制するための、いわば“口先介入的”なものだったと推測していた。

 しかし、5月17日、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁とアトランタ連銀のロックハート総裁はワシントン市内において、次回6月のFOMCにおいて、追加利上げがあり得るとの発言を行い、19日には、ニューヨーク連銀のダドリー総裁が、「6月か7月の利上げは妥当」と発言したため、市場は、FRBが利上げモードに入ったとの認識を強めたようだ。ダドリー総裁はFOMC副議長職にあり、イエレン議長に近いともいわれている。FRBは利上げの条件として、雇用状況とインフレ率の2つを重視しており、6月3日に発表される5月の雇用統計が注目される。4月の雇用統計では、非農業部門就業者数が16万人と目安とされる20万人を大きく下回ってきたことが懸念された。

 一方、平均時給は上昇傾向にあることが判明し、インフレ率上昇に関しては期待できるものとなった。4月の米消費者物価指数(CPI)も前月比で0.4%上昇したことも支援要因になっているだろう。原油相場が50ドルに接近してきており、今後もインフレ率に関しては期待通りに緩やかに上昇していくのではないか。24日時点のCMEのFED WATCHを見ると、FF金利が0.75%に引き上げられる確率は6月が37.5%、7月が46.4%となっている。市場は6月の利上げに関してはまだ強い確信を持てないようだが、今後の経済指標次第で大きく変わってくる可能性はる。
 
cme
 

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