需給改善・ヌアイミ退任で波乱含みの原油市場

 NY原油(7月限)の堅調が継続している。昨年までの強材料に対しての反応が限定的であったのが、弱材料に対しての反応が限定的な地合いとなっている。

 5月10日に米エネルギー情報局(EIA)から短期見通し、12日に国際エネルギー協会(IEA)月報、13日に石油輸出国機構(OPEC)月報が発表されたが、需給の改善見通しが示されている。IEAは、最近の原油相場持ち直しについて、「価格は底入れした兆しがある」との見解を示し、今年上期の供給過剰見通しを日量130万バレルと、前月予想150万バレルから下方修正。3月のIEA中期見通しでは、需給改善は2018年以降と予想されていたが、5月月報では、供給過剰の解消が2016年後半に向けて、急速に進む可能性が指摘された。

 EIA短期エネルギー見通しによると、2016年の米原油・世界原油消費見通し共に上方修正され、2016年のWTI原油価格見通しは、40.32ドルと34.60ドルから引き上げられた。昨晩もゴールドマンサックスが、今年下期のWTI原油価格見通しをバレル当たり50ドルと、3月時点予想45ドルから引き上げた。同行は、カナダの山火事やナイジェリアでのパイプライン攻撃など予想外の事態により、市場の供給は下期にかけて不足すると予想している。

 1月安値が大底の可能性が高まり、200日移動平均線を下値支持として、まずは心理的節目50ドルを試す流れだ。丁度、同水準は、1998年安値を起点とした上昇トレンドと重なる。同トレンドラインを割り込んで、これまでの支持線が抵抗線に変わり、2015年からテクニカル的な下げ加速となった訳だが、この長期トレンドラインの攻防が、まずは焦点だ。
 
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