実勢悪の中、下落傾向をみせる原油相場

 米EIA(エネルギー情報局)は4日発表した石油在庫時計で、3月30日の原油在庫は前週比900.9万バレル増の3億6239.9万バレルとなっている。水準的には昨年6月以来の高水準であり、前年同期比で1.3%増、過去5年平均と比較すると4.9%も増加している。この高水準の在庫は、前月後半から議論されている戦略備蓄在庫の放出の可能性を高めることにもなる。
 さて、米国の石油需要は長期低迷に喘いでいる。米EIAは週明けに1月の米国の石油需要を明らかにしているが、前年比4.5%も減少しており、月間ベースでは1年振りの低水準となっている。特にガソリン需要の低迷(前年比2.7%減)が影響している。
 米オートデータが3日に発表した3月の米新車販売台数は前年比12.7%も急増し、10ヶ月連続で前年を上回っており、ここ3ヶ月は二桁の伸びをみせている。自動車販売の数字だけをみると、ガソリン需要の拡大も連想されるが、新車の売れ行きの中心が低燃費車であり、自動車の買い替えの流れからみると、ガソリン需要の低迷の長期化は必至の状況といえる。その中で、米経済指標の強い数字は今後とも石油需要の改善につながらないことを留意しておくべきだろう。米国でも日本同様、エネルギー消費のスタイルが確実に変化している。
 4月からイラン産原油の輸出削減や停止を実施している国もあるため、供給不安が指摘されていた。ただ、サウジの増産やリビアの生産回復、また供給不安を意識した価格上昇に対処するための戦略備蓄放出の動きもあり、リスク自体、トーンダウンしている。

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