ゴムは“理外の理”の相場

 東京ゴム先限は3月7日の184円60銭から16日の166円10銭まで19円弱下げたかと思えば、先週末の18日には181円50銭まで切り返して、安値から15円40銭も反発した。

 背景となる材料を見ると、FOMC(米連邦公開市場委員会)による利上げ見送りと年内の利上げが2回にとどまるといった見方で原油を中心に国際商品が反騰、株高も市場人気にプラスに働いたようだ。

 また、タイ政府が市場で200トンのゴムを買い付けたことをキッカケに、『タイ政府が市場介入か』との見方が広がったことも人気面でプラスに働いた模様だ。ただ、『タイ政府が市況対策のためにゴムを買い上げるのであれば、これを声高に宣伝するはず』(同)であること、タイ政府自体も市況対策のためにゴムを買うほどの予算もないはずで、政府の買い介入は誤報といわざるを得ない。

 先に、タイ、インドネシア、マレーシアが3月から半年かけて61万5,000トンのゴム輸出削減計画を発表したが、これが実際に実行されているかどうか確認出来ないが、やはり、人気面で下支えの要因になっているのかも知れない。

 タイミングとしてはタイを中心に天然ゴム生産国が減産期入りしており、それによる供給減少が内外の相場を押し上げている面は否定出来ないようだ。国際ゴム研究会資料によると、昨年(2015年)の2~5月まで4ヵ月間の天然ゴム生産量は334万4,000トン、一方の消費量は404万2,000トン、差し引き69万8,000トンの供給不足となっている。

 過去の東京ゴム先限は多くの場合、春に高値を出しているが、主因は天然ゴム産地の“供給不足”である。

 肝心な点は今後の相場展開だが、東京ゴム先限が3月7日の184円60銭を一気に抜くようであれば、その流れに乗るべきであろう。しかし、これにチャレンジしてもなかなか184円60銭を抜けないと、市場は2番天井、あるいは、Wトップ形成と見て売り圧力を強めてくる可能性もある。

 今回の相場を“仕手戦”と呼んだら怒られるかも知れないが、『中国系が強気と弱気に分かれて戦っている』(市場関係者)との声もあるが、確かに日本の個人投資家が売買しても、これほど相場が上下波乱することはないだろう。

 中国系の強気筋が今後どこまで買い上げ、強気方針を続けるか判らないが、無理をすれば道理が引っ込んで、その反動安も頭に入れておく必要がある。3万枚近くあった東京市場の取組高が2万2,000枚台に減少して踏み一巡模様のなかで、個人投資家離れも起こり始めていることから、この上げ相場がさほど長く続くとは思えない。

 今回の上げで再び産地から新たな荷を呼び込み、東京商品取引所の指定倉庫在庫を増やしかない。
 
上海ゴム週間足
 

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