【Oil Weekly】備蓄在庫の放出議論が上値を圧迫する

<高値保ち合い相場>
NYMEX原油先物相場は、105~108ドルを基本としたレンジを若干下抜けする展開に。引き続き、イラン情勢を起点とした供給不安が下値を強力にサポートするも、110ドルの節目をブレイクするまでの勢いはない。一方、世界的な景気減速懸念や備蓄放出の可能性などが上値を圧迫しており、105ドル水準でのサポートが崩れるか否かの分岐点に差し掛かっている。

<備蓄在庫放出のリスクが上値圧迫>
フランスのベッソン産業・エネルギー・デジタル経済担当相は3月28日、原油価格高騰への対応策として、米国などと戦略石油備蓄の放出を巡り協議を行っていることを明らかにした。米国から備蓄放出に向けての検討要請があったことが明らかにされており、国際エネルギー機関(IEA)の最終判断が注目される。IEAは従来から、価格抑制目的の備蓄在庫放出に否定的なスタンスを示しており、現段階でも積極的に在庫放出を認める余地は少ない。現実の石油供給が特に不足していないことは周知されており、昨年にリビアの内戦を受けて在庫放出に踏み切った当時とは、基本的な需給環境が全く異なるためだ。ただ、政治的文脈から在庫放出圧力が強くなっていることは間違いなく、目先は原油相場の上値を圧迫することになるだろう。29日には、「市場の状況次第で行動する用意がある」との声明を出している。もっとも、現在の原油高は需給逼迫感というよりも、将来の需給逼迫懸念に基づく以上、在庫放出の価格抑制効果は限定的とみている。特に、米国内需給がだぶついているのはマーケットに周知されており、仮に在庫放出が行われたとしても、心理面への影響が中心となろう。

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