東京ゴム価格と東京原油価格

 1月12日に144.5円という2009年3月以来の安値を付けた東京ゴム価格は、インドネシア、タイ、マレーシアの天然ゴム輸出3カ国が3月1日から8月末までの間61万5千トンの輸出を削減するという協定の締結を受けて、3月1日より5営業日連騰し、154.8円から177.5円まで+22.7円、14.7%上昇している。

 実際に今月から3カ国の輸出が減るかどうかはまだ定かではないが、折から原油価格が期を同じくして高騰している。東京原油価格は2月29日の2万3,910円から8日の2万7,890円まで3,980円+16.6%上昇している。昨年1月5日を100とした指数でグラフを描くと、この2商品は相関係数0.89という高い正の相関を示していることが分かる。今後の天然ゴム価格であるが、まだ比較的不透明な段階にあると思われる。

 その要因の一つは、本当に輸出の削減が実行されるかどうかである。OPEC諸国が収入の多くを原油輸出に依存しているのと同様に、東南アジア3カ国の農民は天然ゴムの販売に依存しており、このため容易に輸出の削減を受け入れるとは思われない。そうなると本来、輸出に回す天然ゴムを政府が買い取る必要があるが、すでにタイ政府は買い取り政策を実行してしまっている。更に買い取る余裕が果たしてあるかどうか疑問である。

 もう一つは、原油価格がこのまま一本調子で上げ続けるという保証が無いことである。安過ぎるという感覚で金融投資家がETNを通じて原油を購入しているが、40ドル近辺まで上がれば一斉に売ることになるだろう。必ずしも買い圧力が永遠に続くとは思えない。こうした二つの要因は、価格の反発は需給が引き締まったために生じたものではないという原油と天然ゴムに共通した背景から推測されるものである。いずれ急落する局面もあると思われる。
 
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