原油相場、底入れはまだ先

 原油相場が安値圏で低迷している。NY原油は2月11日に26.05ドルと2003年5月以来の安値をつけた後、週明け22日には一時32ドルまで反発した。代表的な有力産油国であるサウジアラビア、ロシア、ベネズエラ、カタールの石油相が、産油量を1月の水準で凍結することで合意し、イランのザンガネ石油相も、市場安定化と価格回復のため、原油生産の上限凍結を支持すると明言したからだ。

 イランは欧米による経済制裁が解除されて以来、石油輸出の拡大に向け増産意欲を示してきたため、増産凍結を支持したことはサプライズとなったようだ。22日には国際エネルギー機関(IEA)が、世界的な石油需給は2017年までに徐々に均衡し、2018年以降は供給不足になるとの見通しを発表したことも、供給過剰状態が次第に改善されるとの期待を高めたようだ。

 しかし、23日には再び反落し上昇基調を維持できなかった。イランは増産凍結合意の発表後に合意への支持を表明したものの、自国の原油生産に関しては2021年までの5か年計画で、産油量を日量460万バレルに引き上げる方針を明らかにした。イラクも22日には、今後5年間で産油量を日量700万バレル超に引き上げ、そのうちの600万バレルを輸出に回す方針を表明した。今回の4カ国協議での合意は、1月の生産量の凍結であり、削減ではないため、現在の供給過剰を解消することは困難で、市場には効果は薄いと見透かされている。

 因みに1月の産油量はOPECが日量3263万バレル、ロシアが1088万バレルと過去最高水準に達し、日量100万バレルの供給過剰だった。これに加え、イランの生産量はOPEC内では3番手にあり、同国が増産姿勢を見せたことで、4カ国の生産量凍結は有名無実化したと言えるだろう。
 
nyoil
 

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