世界的な供給過剰が一層深刻化する原油市場

 米EIA(エネルギー情報局)が3日に明らかにした週間在庫統計(1月29日現在)で、米国の原油在庫は前週比779.2万バレル増の5億0271.2万バレルとなり、1982年からの統計上での過去最高を記録している。原油と石油製品を合計した石油全体の在庫も前週と比べて1295.3万バレルも急増している。

 1月に入って米国の原油在庫は増加傾向を続けており、合わせて2038.8万バレルも増加している。この原油在庫以上に増加しているのがガソリン在庫で、2240.3万バレル増となっている。原油在庫増の要因として、原油生産はほぼ横ばいながら、原油の輸入増と製油所稼働率の大幅低下が挙げられる。稼働率が低下しながら、ガソリン在庫が急増しているが、これはガソリン需要の長期低迷とガソリン輸入が影響している。ちなみに、石油全体で1月の在庫は29日までで4306.8万バレルも急増し、この時期としては過去、経験したことがないほどの急増である。

 こうした状況の下、米国の原油輸出がいよいよ始まり、まずは世界最大の原油の埋蔵量を誇るベネズエラ向けである。原油の質が異なるため、ベネズエラは輸入せざるを得ない状況に立たされており、今夏には日本向けの輸出も始まる。

 米国の原油・石油製品の在庫は極めて高水準であることから、米国の輸出意欲は旺盛で、このため、ロシアとベネズエラがリードする協調減産には同意するとは考えられない。イランはすでに協調減産のための緊急会合がOPECと非OPECで実施されても参加しない意向を示している。
 
wti20
 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事