原油相場、イランの経済制裁解除後の動きがカギ!?

 WTIは2003年12月以来、ブレントは2004年4月以来、それぞれ30ドル割れを果たしている。世界的な石油の供給過剰を警戒して年明けからの下げ圧力が一段と増していたが、NYダウの急落も原油の下げに拍車をかけたといえる。

 13日に米EIA(エネルギー情報局)が明らかにした週間石油在庫統計で、石油製品在庫が2連続で急増している。製油所稼働率の低下にもかかわらず、低調な石油需要が影響して在庫の急増につながっていた。ガソリン需要は日量平均850.0万バレルで前週の815.9万バレルを上回ったものの、前年同期の887.5万バレルを下回っている。米国での新車販売は極めて好調ながら、毎年5%の燃費向上を義務付けられるなど、燃費の大幅な改善で、日本同様、低調なガソリン需要が続いている。

 石油製品在庫の急増を嫌気してNY石油製品が一段と急落し、それにリンケージしているブレントが30ドル割れをみせ、29.73ドルの安値を示現するに至った。

 原油安の影響で株価が急落していると指摘されているが、株価の下落で原油が下げ足を早めたともいえるだけに、現在、株価と原油相場は切り離せない状況にある。

 目先の最大の関心事はイランの経済制裁解除の動きである。ケリー米国務長官は13日、今後数日中に解除されるとの見通しを示している。イランはかねてから制裁解除の翌日には、追加的措置として原油の50万バレルの輸出を実施するとしている。現在、日量で100万バレル前後の輸出を行っているが、最終的には日量200万バレルまでは引き上げたいとしている。生産に関しては一気に日量100万バレル近く増産する意向を示している。イランにおいて、輸出や生産に関する設備はすでに整っており、早急な輸出拡大と増産が容易なため、そのインパクトの大きさを市場は警戒している。つまり、イランの制裁解除による下振れは仕方ないとみられる。
 
Brent
 

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