悪性相場から脱出出来ないゴム

 新春早々から値崩れし、東京ゴム先限は8日に146円まで下落した。昨年12月22日の169円90銭からの下げ幅は24円ほどに達し、12月8日の174円80銭に比べると、ざっと30円下落したことになる。

 それでも、相場が下げ止まらないのは世界的な株価下落、中東や北朝鮮の緊張にもかかわらず原油が安値を更新、更には有事の円買いまで加わって生ゴムの輸入コストを引き下げる…といった材料もさることながら、天然ゴムの供給過剰に起因していることは間違いない。

 要するに、ゴム樹増産によるトガメと、世界最大の天然ゴム消費国の中国の経済減速による消費量の減少が、天然ゴム価格の底打ちを遅らせているわけだ。

 先週7日の産地シンガポールRSS3号相場期近はキロ当たり111.70セントまで下落し、2008年12月12日のリーマン・ショック時の安値100セントにあと12セント弱と迫った。12セント弱を国内に換算するとあと14円弱で当時の安値に顔合わせするところまで下げたのだから、タイ農民が、『デモを実施する』との気持ちも判らないではない。

 しかし、相手が軍事政権であり、デモが大規模になれば取り締まりは強化され、その出方によっては“逮捕”といった手段も考えられないではない。

 古くなった天然ゴム在庫30万トンを道路などの舗装用に使用するとか、あるいはタイが中国向けに20万トンの天然ゴムを輸出するなどの情報が伝えられているが、タイRSS3号の日本向けオファー、シンガポールRSS3号相場、上海ゴム相場は全く反応を示さない。

 それどころか、シンガポールRSS3号期近はリーマン・ショックの安値目がけて下落中、上海ゴムも端境期の1月限が9,800元台まで下げ、供給過剰感を強めている。

 昨年12月31日現在の上海ゴム在庫が25万トン弱に達して、期近限月を圧迫していることは間違いない。恐らく上海ゴムもさほど時間をかけずに、期近が安く期先が高い“順ザヤ相場”に移行することになるだろう。

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