原油価格下落は金融市場の波乱要因に

NY原油市場は、98年安値を起点とした長期上昇トレンドを終値ベースで、9月・10月と2ヶ月連続で割り込んだことで、同トレンドラインが上値抵抗線に変化している。昨晩のNY原油(12月限)は、OPECが現在の原油在庫の過剰は少なくとも過去10年間で最高にあると指摘したことや、EIA統計で原油在庫が予想を上回り、4月以降で最長となる7週連続して増加したことなどが嫌気されて41ドル台へ続落となっている。9月以降、支持線として意識されていた9月安値(44.31ドル)~10月安値(42.58ドル)の下値支持帯を割り込み、心理的節目40ドル~8月安値(39.22ドル)が試される流れだ。一目均衡表からは、N=39.52ドル、V=36.80ドル、E=33.74ドルなどがカウント可能。心理的節目45ドルが、徐々に上値抵抗に変化しており、チャ-ト上は明確な底打ち感が感じられない状況だ。
 秋相場に入ってから米国の生産調整期待や、バドリOPEC事務局長が2015年の原油需要について予想よりも堅調との見方を示した際に自律反発した局面もあったが、中国の実質GDP成長率が7~9月期に前年比+6.9%に低下するなど、新興国経済の景気減速が継続している事が、需要面のマイナス要因となり上値が抑えられた。2015年上期の原油需要は、2014年上期比で+1.9百万b/d増加したが、同時期の原油価格は大幅続落したにもかかわらず、原油供給は、約300万b/dも増加した。2015年第二四半期の供給余剰は、第一四半期対比+1.0百万b/dの増加となっており、需給緩和状況が継続している事が、価格下落の主因だ。

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