アジア実需が、金のフロアプライスを形成

2012年に入り年初1,565ドルから上昇傾向を維持していた金価格は、2月末1,800ドルへの接近を経て失速、調整下落タイミングを迎えた。米金融緩和継続を映し株価SP500は昨年末より上昇傾向にあり、豪ドルなどでドル安となる反面、対ユーロではドル高、そして対円ではドル高とドル安のカードが揃わない。金価格にとって強い上昇タイミングとなる、ドル全面安の通貨バランスが発生する場面も単発且つ時間限定的となりやすい。例えばNY時間での狭い領域で、アルゴリズムめいたストップオーダー誘発から、一定レベルにストップオーダーが集中してしまケースも見られる。こうした、NY時間での空中戦と対象的に東京午前10時から買いで入ってくる中国実需の買いもまた確りしたものがある。アジア実需の買い、米国短期プレイヤーの短期売買回転の構図は変わらない。なお、2012年のインド金需要は前年と同水準の933トン、中国の金需要は900トンを越える可能性が言われている。年間輸出100トンの日本からのフローを踏まえ、アジアの伝統的実需が中長期的にドル建て価格の下値を形成して行く。そして、1月FOMCでの2014年までのゼロ金利継続と日銀の追加緩和としての国債購入枠拡大は、世界成長マネーとしてのドルと円が長期的にも下落傾向を持続する可能性が高いことを意味する。減速的な欧州圏経済を映してユーロは対ドルでは軟化、若しくは中立的な推移に。この軸線上での向こう6ヶ月先の金の価格決定構造は、現在から大きな乖離は起きない。1700~1650ドルを下値に、ドル安カードが揃うタイミングと持続の程度により1800~1900ドルワントライという、高どまり構造がベースラインシナリオとなろう。

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