穀物市場に注目

米国の利上げ時期を巡り金相場の方向性が不透明感を高めております。また、原油価格が生産コストを意識させる水準まで下落しているものの、なかなか供給過剰が解決しないことで、原油市場の上値も重いように感じられます。工業品銘柄全体の方向性が解かりにくい時は、穀物市場が投資家の受け皿となることもあります。8月後半の中国発世界同時株安により工業品銘柄の多くが大幅下落を余儀無くされたものの、それでもシカゴ大豆やシカゴコーンの下げ幅が小幅下落に留まったことは注目でしょう。NYダウが10月に2000ドルほど上昇し、年初来高値まであと580ドルほどにまで迫ったものの、更なる上昇に対しては、やや手掛かり材料難といったところでしょうか。そうした時でも株式市場の影響を受けにくいとされる穀物市場に注目することも一考ではないでしょうか。
今年のシカゴ穀物市場は、米中西部穀倉地帯での育成が比較的順調に推移したことを受けて、シカゴ穀物銘柄の多くが安値低迷を余儀無くされました。しかし、ここにきて中国や南米の穀物生産に対して警戒を高める必要もでてきたようです。世界第2位の生産量を誇る中国のトウモロコシ生産は、今年は過去最高に達すると見込まれていたものの、一転して減少見通しが報告されました。調査会社のSGSがブルームバーグの委託を受けて9月と10月に実施した調査によると、中国の今年のトウモロコシ生産が前年比5.8%減となり、過去15年間で最大の落ち込みになるとの調査結果が報告されました。それによると、夏季の乾燥気候と時期遅れの降雨の影響で作付けが進まず、収穫も遅れたことが原因と指摘しております。中国は、世界第2位のトウモロコシ生産国ですが、世界第2位のトウモロコシ消費国でもあります。それにより、中国のトウモロコシ生産が不作になると、同国がトウモロコシの輸入大国に転じ、その影響で世界のトウモロコシ価格が高騰したことも過去にあります。ここは、SGSの調査結果に注目するところかもしれません。

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