わかりにくい季節

 実際のところ一年の大半は価格の予測が難しい時期である。商品が多ければそれでも上がるか下がるかの傾向が見えるものがあるときもあるが、10月20日は、どの商品についても、大きなトレンドが出そうにない時期である。

NY金価格は秋口から中国やインドの金の実需が増加するだろうという思惑と、米国における雇用統計等の経済指標が今一つ盛り上がりに欠け、中国経済が輸出入の大幅な減少から経済成長の伸びが減速するという事態から米国の利上げは10月も見送られ、12月もないだろうという予想が増えるにつれ貴金属価格は上昇してきた。

その間プラチナはフォルクスワーゲンの排気ガス偽装スキャンダルでディーゼルエンジン車の評判が落ち、電気自動車やハイブリッド車にシフトする動きから少し頭打ちになったが、直近では、中国の第2四半期のGDP成長率が6.9%と思った以上に良いという数字や先週末に公表されたミシガン大学消費者信頼感指数等が好転し、12月の利上げもあり得るという見方が出てきたことにより金価格は反落している。

ドル高は10月に入って一服しており、ドル安が金高を招いていたが、再びドル高になっている。ドル高・新興諸国通貨安は、新興諸国の輸入物価を押し上げ、ブラジルでは肥料をたくさん使うトウモロコシより大豆の栽培が多くなりそうだが、通貨安はそれほど輸出の増加に寄与していないことは中国の輸出状況が示している。
少々通貨安で輸出価格が下がっても、その分だけ輸入者から値下げを強要されることとなり量的な拡販にはつながっていないようだ。資源生産国では中国等の輸入が9月は2割も減少し、大きな痛手を被っている。

原油価格は供給は潤沢にあるため、価格が上昇するには需要の拡大が唯一の望みであるが、先進国の石油需要は頭打ちで、新興諸国のモータリゼーション等が頼みの綱である。中国は1月から8月までの原油輸入量は18%増加しているが、これは安いときの買い溜めと、新たな輸入権を獲得した中小石油精製業者が輸入ライセンスの実績作りに原油を輸入している気配があり、中国国内のガソリン等の実需が盛り上がっているとは思えない。
今後の原油価格は米国の減産やOPECの減産表明があれば、一時的には上がる可能性もあるが、短命に終わり、基調は横ばいないしは下落であろう。どちらかといえば、売りの季節がやってくるようだ。
いずれにせよ、はっきりしたことが言えない季節である。

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