長期的な下降トレンドに入ったトウモロコシ

 9日に米農務省が発表した米国トウモロコシの生産高予想は135億5500万ブッシェルで、前月発表の135億8500万ブッシェルを下回ったものの、事前予想平均の135億0400万ブッシェルを上回っている。今回の発表で市場の関心は収穫面積の減少に集まっていた。実際、作付面積が8889.7万エーカーから8838.1万エーカーに下方修正されたことで、収穫面積は8110.1万エーカーから8066.4万エーカーに下方修正され、事前予想平均の8082.6万エーカーも下回っている。しかし、生産高予想が予想平均以上になったのは、期待外れのイールドの上方修正が実施されたためである。イールドは前月の167.5ブッシェルから168.0ブッシェルに引き上げられ、事前予想平均の167.1ブッシェルを大きく上回る高水準である。過去2番目の高いイールドの結果、市場では豊作観測が再燃し、その後のシカゴトウモロコシの弱基調のキッカケになったといえる。
 今回の需給報告で注目すべきは、中国のさらなる在庫の積み増しである。2015年度の中国の期末在庫は前月の9041万トンを上回る9061万トンで、実に世界の在庫の48.2%を占めている。ちなみに、2014年度の期末在庫は8166万トン(シェアは41.7%)、2013年度の期末在庫は7732万トン(同44.0%)。中国では家畜の飼養頭数の調整の結果、トウモロコシの過剰生産も浮き彫りになり、政府の備蓄在庫の放出に対する入札も極めて低調で、今年に入って5%台の入札率しかない。その現状もあり、今後とも在庫の積み増しが懸念されている。中国向けの輸出拡大をウクライナと米国は狙っているが、今後、中国は輸出に転じる可能性も十分考えられる。かつて、韓国や台湾、東南アジア向けの輸出を実施し、シカゴトウモロコシ市場の圧迫要因になった経緯もある。

chicagocorn20

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