このところの金価格

 今週の焦点は米国連邦準備制度理事会の公開市場委員会(FOMC)で利上げが行われるかどうかであろう。直前の経済指標では、失業保険申請者数は27万5750人と8月より若干増加している。ミシガン大学消費者信頼感指数も85.7に低下、予想の91.1を下回っている。

 消費者物価が上昇しておらず、先週発表の生産者物価指数(PPI)も前月比変わらずで物価は沈静化している。大方の予想は、利上げは無いだろうというものであるため、仮に利上げがあればサプライズとなるだろう。
利上げで一番被害を被るのは新興諸国経済であり、すでにドル高、新興国通貨安により新興国からの資本逃避が著しい。利上げはその流れを加速すると見られている。

 近年新興国への資本投資は、一時ブームとなった新興国ファンドによるものが多くなっていたため、通貨安がファンドの解約を増えると、新興国ファンドは投資先から資金を引き揚げざるを得なくなっている。ファンドは9月から11月に決算期を迎えるため、この時期はファンドの建玉の解消が多くなる。

 NY金は再び1100ドルに近づいており、2010年2月以来の安値をつけた今年の7月24日の1072.4ドルが意識されるようになっている。
 しかし、金の現物需要は旺盛になっている。中国人もインド人も、あるいは欧米の金投資家も価格が下落中は金の買いの手を止めるが、底が確認されたと思うと金購入を開始する。インドは秋の祭礼や婚礼シーズンに入り季節要因として金需要が増加するが、8月の中国の上海黄金取引所の金引き出し量は250トンと全世界の月間金鉱山生産量265トンに迫る勢いの金購入が記録されている。また、第3四半期(7~9月期)の米国ミント社のEagleコインの販売量は前年の3倍を超え、欧州や豪州でも金貨の売れ行きが好調である。こうした金の現物需要が多くなり、それがワールドゴールドカウンシルの統計に載ると金価格は上昇する傾向がある。

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