多面的な悪化要因で崩れ落ちるゴム相場

 東京ゴム先限は下降トレンドを継続し、8月25日には165.1円の安値をつけた。8月に入ってからは、わずか2週間ほどで30円を超える記録的な急落となっている。

 問題なのは、この下落により昨年10月の安値173.8円を下回ったことにある。昨年10月の安値は、2011年から5年間の長期にわたり続いてきた大勢ダウン・トレンドの終息を示す大底と見られていたが、それが完全にひっくり返されたことを意味する。平たく言えば、2011年以降の下降トレンドが依然継続中であることを物語っている。

 原因は多面的である。具体的には、(1)タイやインドネシアを中心とした大手生産国の増産、(2)世界最大の天然ゴム消費国・中国の景気減速に伴う天然ゴム消費の減退、(3)7月中のタイ南部の大雨による土壌水分の増大とフィールド・ラテックス分泌量の増加、(4)以上の三つの側面によるマクロ的な天然ゴム需給の緩和、(5)原油価格の大幅下落に伴う合成ゴム安、(6)銅やアルミ、亜鉛、ニッケル、鉛など同じ産業素材銘柄の需給緩和と価格の低迷、(7)世界同時株安による投資面でのリスクオフ=投資活動の委縮、(8)タイバーツやマレーシアリンギなど産地国通貨の暴落に伴う現物オファーの安唱え、(9)円高――。このように細かく取り上げると枚挙にいとまがない。

 現状が圧倒的な下落要因に囲まれていることからすると、ゴム相場のこれからに対し先行き強気を予想することは難しく、変化を求めるためには、先に指摘した9項目のうち最低でも幾つかの改善が必要不可欠である。

 またそうした状況が生じるまでには、今のマーケットから判断する限り、一層の価格下落を見ることは避けられないだろう。

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