東京金の30年史(1)1970年代の反動としての80年代

1982年3月23日、東京工業品取引所に金先物取引が上昇して、まもなく30周年を迎えようとしています。そこで東京金相場の歴史を簡単に振り返ってみたいと思います。

1980年代の金相場を一言で総括すれば、「激動の1970年代に対する反動安」となるでしょう。

60年代までの金相場は、金本位制や金・ドル本位制によって、金価格はドル建てでは極めて安定的な値動きになっていました。しかし、1971年のニクソン・ショックでドルと金の兌換が宣言され、更に73年に欧州通貨危機から各国が固定相場を放棄し、変動相場に移行したことで、金相場は独自の価格形成を始めたのです。

金・ドル本位制の下では、1オンス=35ドルの固定レートになっていましたが、73年には早くも100ドルの節目を突破するような荒れた値動きになっています。同年には、円建て相場も1,000円を突破しています。

このタイミングで発生したのが、二度にわたるオイルショックです。73年の第4次中東戦争をきっかけに第1次オイルショック、78年のイラン革命をきっかけに第2次オイルショックが発生しました。原油価格の高騰はインフレ圧力に直結し、資産防衛(購買力維持)の手段としての金投資人気が更に金相場を押し上げました。79年にはドル建て相場が500ドルを超えています。円建てに関しては、円高の影響で相対的に上昇幅が抑制されましたが、それでも74年には1,500円、79年には2,000円を突破しています。

一方、国際政治情勢に目を向ければ、78年にソ連のアフガニスタン侵攻があり、更には米ソ冷戦時代を迎えたことで、「有事の金」のフレーズを旗印に、金相場はバブル的な高騰を実現しました。80年にはCOMEX金先物市場で887.50ドルという、08年に至るまで死守された過去最高値も実現しています。円建て金相場だと、6,495円と今も破られていない記録が作られています。

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