「中所得国の罠」に陥る中国はゴムなど素材需要の伸びが停滞

 7月のゴム相場は上昇に転じるかと楽観的にみると反落し、逆に一段下げとみる悲観的な空気が広がると上昇に転じるといった天邪鬼のような展開を繰り返している。7月中旬の上昇で220円向かいの動きとなっていた値位置から、一目均衡表の抵抗帯に入っていきそうだったものの7月下旬は逆に地合いを崩し先限は一時199.5円まで後退した。しかし7月9日の直近安値199.4円を割り込まずに上昇に転じたことで、今のところ罫線上のダブル底が形成されてここから上昇に転じそうな情勢である。

 しかし、上昇したところで再び売り圧力が強くなって下げに転じ、直近安値である199.5円、あるいは今年4月の安値194.0円まで安値追いの動きとなるのではないかとの弱気な見方が排除できない状況でもある。

 このような弱気見通しの背景には引き続き中国景気の減速懸念がある。先日、中国の2015年4~6月のGDP(国内総生産)が発表され、成長率は前期と同じ7%とされた。上半期ベースの成長率も7%となり、中国政府が掲げた「7%前後」の年間目標の水準に達している。しかし、中国GDPが予想されていた以上に高い水準を維持できている点について疑問視する向きが少なくない。

 日本経済研究センターは、中国と東南アジア主要4カ国の2025年までの経済成長率予測を発表し、中国は地方の債務や少子高齢化など構造的な問題が重荷となり、2017年以降は急ブレーキがかかる見通しだとし2020年に5.2%、2025年に4.1%まで下がる予測を明らかにした。同センターがこうした予測を打ち出したのは、経済発展が一定の段階で足踏みする「中所得国の罠」に中国が陥り、経済の巡航速度といえる潜在成長率が従来の8%台から、25年にかけて4%台まで下がっていくとみるからだ。

 また中国の成長鈍化は東南アジア主要国にも影響が及ぶ。対中輸出や中国人観光客の伸び悩みに各国の構造問題が重なり、東南アジア4カ国平均の成長率は2025年に中国と同じ4.1%に下がると同研究センター見込んでいる。

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