強気の種が蒔かれる時間帯(NY金)

ギリシャの国民投票で緊縮策が否決した事や、中国株急落などを背景にした国際商品の需要減少に対する警戒感から商品市場は大きく下げたが、中国当局の株価対策による上海株反発や、ユーロ圏財務相会合がギリシャに対する金融支援に向けた交渉を開始することを承認、欧州中央銀行(ECB)も、ギリシャの銀行に対する資金供給を増やすと発表した事などから下げ一服となっている。ただし、商品市場の全般の戻りは鈍く、イエレン議長の議会証言での「年内利上げ示唆」もあり、ドル高ユーロ安が上値を抑えている格好だ。ギリシャや中国の問題は根本的な解決に繋がるものではなく、先送り策の様相が強い事と、イランの核開発協議が最終合意され、イラン産原油輸出再開思惑が上値を抑えている一因だ。

 株高・ドル高を嫌気して、NY金は1150ドル水準を割り込んできたが、「生産コスト」が意識される水準で、2013年以降、何度となく支持されたサポート水準である。底打ち確認はできないが、安値圏にあるとの見方で良いだろう。ギリシャ・中国問題の一服感で、FRBによる年内の利上げ観測が再び高まっているが、過去の利上げ局面でのNY金の動きを振り返って見ても、利上げまでは上値が抑えられているものの、実際の利上げが開始されると、金の下値が切り上がっているのが確認できる。今回は来年に大統領選挙を控えて、過去以上に、利上げ幅は小幅で緩やかなものになると見られ、ドルの上値・NY金の下値は、いずれも限定的だろう。
 6月の黒田財務官の発言以降、黒田レンジの上限としてドル円の125円は抵抗として意識されており、大きなイベントもない中で、日銀による追加緩和も期待できず、目先はドル円の上限、NY金の下限に、かなり接近していると見る。

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