長期的な供給過剰が払しょくできない白金

 NY金と白金のサヤは120ドルまで拡大している。ギリシャのデフォルトの可能性が高まっており、そのリスクヘッジとしてNY金が買い進まれ、一か月振りに終値ベースで1200ドル台を回復したが、NY白金はそのギリシャリスクを警戒して買いが続かず、1100ドルを壁にして高値から上げ幅を縮小し、結果的に120ドル近いサヤ拡大につながっている。ちなみに、6月1日時点のサヤは84ドル、1月2日時点は18ドルの逆ザヤ、つまり白金が金よりも高かったのである。
 ギリシャリスクの再燃で、欧州の景気に対する不透明さも高まり、自動車触媒需要としてその多くを占める欧州での需要後退が懸念されている。欧州に次ぐ自動車触媒の消費国である日本も需要が低迷している。新車販売の多くが軽自動車で占められており、実際に軽自動車向けの触媒需要は皆無だけに、将来的にも国内の自動車触媒需要の低迷は続くとみられている。
 宝飾用としては中国が最大の消費国であるが、その需要も低迷している。ダイヤモンドの需要が拡大中ながら、白金に対する妙味が薄いようで、結婚指輪としての需要が一般的で、伸び悩んでいる。
 需要が低迷する中、供給は安定している。昨年の南アの鉱山労働者による長期ストライキが仇になって、今年はストライキの兆しもみられない。労働者にとって収入減につながった経緯があり、ストライキを自嘲するムードがみられる。二次供給であるリサイクルも拡大しており、供給に対する不安は全くないのが現状である。
 白金の需給バランスは長期に渡って供給過剰の状況が続くとみられ、それを踏まえて投資家は白金の買いに極めて慎重になっている。

NYPT

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