世界的な供給拡大増を再確認、原油は下降トレンド形成へ

 米国の5月の原油生産は4月をさらに上回ることがほぼ確実となった。米EIA(エネルギー情報局)が3日に発表した石油在庫統計で、5月29日までの一週間の米国の原油生産は日量平均で958.6万バレルとなり、前週の同956.6万バレルを上回る2週連続で今年最高を更新している。5月の原油生産はおおよそ日量945万バレルで、4月の約938万バレルを上抜くと推測される。
 米EIAは4月に5月の米国の原油生産の減少を指摘し、これをキッカケにして4月後半に原油相場が大きな出直りをみせたのは記憶に新しいところである。この減産シナリオが崩れたことで、6月のさらなる減産見通しに対する信憑性も大きく後退しており、ここにきての原油急落をもたらしている。
 5月後半に入っての原油生産の拡大は、価格上昇による生産意欲の拡大、さらにガソリンの需要期に入ったことが挙げられる。肝心のガソリン需要もここにきて大きく落ち込んでいる。
 ところで、サウジのヌアイミ石油鉱物資源相は、5日のOPEC総会を前にして、今年後半には世界的に石油の需要が拡大する半面、供給は減少するとの見通しを明らかにしている。しかし、サウジは現在、極めて高い原油の生産体制を維持しており、輸出も活発化させている。このため、年後半の楽観的な見通しは支援材料に評価されなかった。OPEC総会で生産枠は据え置かれるとの見方が一般的であるが、据え置きに反対する加盟国に向けてのリップサービスに過ぎないと考えられる。

wti.50

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