世界的な供給拡大の中、原油は下向きへ

 米EIA(エネルギー情報局)が28日に明らかにした石油在庫統計で、22日までの一週間の米国の原油生産は日量平均で956.6万バレルとなり、前週の同926.2万バレルから急増している。5月に入っての原油生産は平均で日量940万バレルとなっており、4月の同937.9万バレルを若干上回っている。5月最終週の減産となれば、4月からの減少の可能性も高まるが、日量で前週から40万バレル以上も急減しないと、当初の米EIAの減産予想が外れることになるだけに、減産目標達成はかなり厳しいとみる。
 原油在庫は4週連続で減少しているが、メモリアルデーを前にしたガソリンの仮需を補うため、製油所稼働率がかなり向上したこと、原油輸入が急減したことが挙げられる。原油輸入は日量平均で669.6万バレルと前週の719.9万バレルから急減している。ちなみに前年同期は同780.9万バレルだった。
 メモリアルデー後に実質的にドライブシーズンに米国は突入するが、ガソリン需要が一時的に後退し、製油所稼働率も目先が低下する傾向にある。従って、輸入が回復すれば、原油在庫は次回、久しぶりに急増する可能性も秘めている。
 注目は6月5日のOPEC総会である。ブレントで60ドル台まで回復しており、生産枠は据え置くとの見方が支配的になっている。原油価格の上昇が最大の要因だが、OPECの盟主であるサウジにとってはイランの今後の原油輸出拡大の可能性もあるだけに、その前に生産を減少させ、原油価格が上昇することはイランを利することになるため、生産枠の引き下げは考えられないシナリオであると考えられる。

wti50

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