中国の景気減速が加速し楽観的な見方は時期尚早か

 世界最大の天然ゴム産地タイは減産期が明け、これから6月、7月と生産が回復して生産期へと回帰する時節である。今年の減産期は特に天候不順があったり平年と比較して減産期の期間が長くなったりすることもなく、いたってノーマルな状況となった模様であることから、今後は順当に生産期、増産期へと推移する見通しである。

 一方、世界最大の天然ゴム消費国である中国では異変が起きている。景気減速が落ち着くどころか加速気味であり、政府が目標しているGDP7%の達成はかなり難しい状況である。しかも天然ゴム市況とかかわり合いの強い自動車の分野において顕著に減速しており、これからの中国の天然ゴム需要の見通しに関しては大きく下方修正せざるを得ない状況となっている。

 先週のコラムで中国の4月の新車販売台数が前年同月比マイナスに落ち込んだことについて触れたが、更に、21日に発表されたHSBC/マークイットが発表した5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値の内容も悪かった。同指数は49.1となり3カ月連続で景況改善と悪化の節目である50を下回った。

 中国政府は景気テコ入れのため、中国人民銀行は10日に昨年11月以降で3度目となる政策金利の引き下げを実施することにしたにもかかわらず、ほとんど効果を発揮していない。逆に、利下げをしていなかったとするならば更に悪化の度合いがより強くなっていたということだ。

 近年では、中国が世界最大の天然ゴム消費国という単純な位置付けではなく、世界の天然ゴム消費の4割も占め、過去世界2位だった日本の消費量に対し、今ではその日本の6倍以上の消費規模に膨張している需要超大国であることを考え合わせると、中国の消費がこれから鈍化する見込みであることはマーケットに中長期的に強い影響を与える可能性がある。

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