天然ゴム生産者の価格引き上げ対策は効を奏するか?

今回は違うか? アジアの天然ゴム生産者は、価格を高くしようと努力している。今回は供給を制限して現物市場と先物市場のリンクを断ち切ろうとしている。確かに10大生産企業が4月初めにシンガポール先物市場に準じた価格の設定を取り止めると公表して以来、シンガポールTSR20価格は1月30日に記録した6年ぶりの安値1.35ドル/kgから+13.8%上昇し、5月9日には1.537ドルとなった。それでも2011年2月14日に付けた5.75ドルに比べればまだ4分の1の価格水準である。確かに価格は上昇したが、これまでできなかったことを今後続けることができるであろうか?例えば、一定の期間供給を削減することだ。Sri Trang Agro-Industryと Halcyon Agri Corpは両社で世界の天然ゴム生産量の2割を占める大ゴム生産企業である。さらに8社が価格を上げるためにこの目論見に参加している。彼らは下半期もタイヤメーカーと直接交渉を行って、シンガポール市場への供給を止め、シンガポール市場価格を参考にしないと述べている。彼らの言い分ではシンガポール市場は天然ゴムの実際の生産コストを反映していないという。Sri Trangは世界最大の天然ゴムメーカーで年間120万トンの生産能力を有し、世界第三位の生産国マレイシア1カ国に匹敵する。こうした企業がシンガポール市場での受渡しを行わなくなるのは、同市場の流動性にとって大きな問題となるだろうが、だからといって生産者は高い価格で売れるようになるとは限らない。主要タイヤメーカーは、生産者が望むような高い価格で買うかどうかわからないし、他の生産者から買うこともできるであろう。これはチキンゲームである。長く続けることができる方が勝つだろう。世界の供給過剰状態があり、健全な在庫水準にあるかぎり、タイヤメーカーは少なくとも当面はゆとりがあるものと思われる。

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