国運低下に対する金投資

 日本の国運を考える上で参考になる統計が、1月に相次いで発表された。

 まず、財務省が25日に発表した2011年の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が2兆4927億円の赤字になり、1980年以来31年ぶりに通年での貿易赤字となった。
 巨額の財政赤字を抱え、貿易赤字がさらに拡大し、経常収支までマイナスに転落するような事態となれば、国債消化の多くを海外資金に頼らざるを得なくなる。国内でモノを作り、輸出をして稼ぐという戦後の日本を支えてきた経済成長モデルが岐路に立たされている状況だ。
 今回の赤字転落は、東日本大震災に伴う輸出の落ち込みと、原発問題に伴う火力発電用燃料の輸入急増が主因だが、原発再稼働のめどは立たず、イランの核開発問題などで中東情勢が緊迫化すれば原油相場上昇から輸入代金が膨らむ可能性も否定できない。

 さらに、30日には国立社会保障・人口問題研究所から「将来人口推計」が発表されたが、50年後には日本の人口の約4割が高齢者という超高齢化社会が到来する一方、15~64歳の生産年齢人口は半減すると言うショッキングな推計となった。生産年齢人口を現役世代と仮定すると、高齢者1人を2・8人の現役世代で支える今の「騎馬戦型」が、50年後には1人を1・3人で支える「肩車型」に変化する。社会保障だけでなく、人口減は国内市場の縮小に直結する問題だ。

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