ドル高基調に陰りが見え、商品相場は堅調推移へ

4月3日に発表された3月の米雇用統計は予想以上に悪化していた。家計調査に基づく失業率は前月と変わらずの5.5%だったものの、3月の非農業部門雇用者数は前月比12万6000人増加にとどまり、市場予想の24万5000人増を大幅に下回った。しかも、2月は26万4000人増加と速報値の29万5000人から大幅下方修正された。平均時給は24.86ドルと前月比0.3%増に留まった。米国では、非農業部門雇用者数の増加が20万人を超えていると好景気状態にあると言われており、実際、2014年3月から20万人を超えていた。これが、2015年の金融引き締めの根拠になっていたが、今回の結果により、少なくとも6月の利上げの可能性はなくなったとの見方が有力となり、為替市場ではドルが急落した。ドル円は118円80銭台に急落し、ユーロドルは1.10ドル台へと反発した。ドルが急落したことで、ドル建て国際商品価格には割安感が生じ、週明け6日のNY金は一時1225ドルまで上昇し、およそ1ヶ月ぶりの高値をつけた。今回の結果は、予想以上に悪い内容だったが、改善している雇用状況におけるノイズに過ぎないとの見方もある。冬の厳しい天候、原油価格下落によるシェールオイル企業のレイオフ、カリフォルニアの港湾労働者のストライキとそれに伴うサプライチェーンの停滞など、一時的な要因の影響もあるため、市場は次第に冷静さを取り戻している。その意味では、5月8日に発表される4月の雇用統計が一つの試金石になりそうだ。

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