原油市場

 原油市場の弱気見通しを発表しているゴールドマン・サックスなどの大手金融機関の多くが、「原油在庫の増加」や「低調な米国エネルギー消費」を理由として挙げております。欧州や日本、中国などが緩和政策を推し進める中、米国だけが利上げに向けて動きだしており、米国経済成長の好調さとエネルギー価格の大幅下落により、米国消費者のエネルギー消費が上昇していることも考えられます。しかし、原油価格が昨年秋頃から暴落を続けたことにより、ガソリンスタンドなどの石油小売業者が石油製品の購入を必要最低限に絞っていることが「低調な米国エネルギー消費」の原因となっているようです。ガソリンスタンドは、石油販売元からまとめてガソリンなどを購入しても、販売する間に価格が急落するようでは損失を被ることになります。
 全米原油在庫が昨年末より1週間当たり630万バレル平均で大幅増加を続けております。特に製油所稼働率が2月上旬から急速に低下したことも原油在庫の増加要因となりました。2~3月は通常、製油所の定期保守点検時期となることで製油所稼働率が最も低下する時期となります。それに2月1日から米国の製油所で大規模ストライキが発生したことも製油所稼働率の低下に繋がりました。全米規模で製油所ストライキが行われたのは1980年以来の事となります。しかし、米国の石油労働者3万人が加盟する全米鉄鋼労働組合(USW )は12日、石油各社を代表して交渉しているロイヤル・ダッチ・シェルと、期間4年の労働協約で暫定的に合意しました。これはサプライズかも知れません。ストライキの拡大を受けて定期保守点検を前倒しに実施していた製油所もある事から、ストライキの解決により今後の稼働率の上昇に伴う原油在庫の減少が注目されるかもしれません。

製油所稼働率1

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